HOME   »   スポンサー広告  »  スポンサーサイト書評  »  論理的な思考をするためにはどうすればいいのか?~書評13~
RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


『論理的に考えること』
山下正男著 岩波ジュニア新書

目次
1 正しい証明(「なぜならば」先生
ユークリッドの証明法
論理学は推論の術 ほか)
2 大胆な推理(推論と推理のちがい
コナン・ドイルの推理小説
推理には危険がつきものである ほか)
3 明確な表現(まぎらわしい論理的表現
矛盾・反対・小反対の区別の利用
「以上」と「以下」 ほか)



 本書は岩波ジュニア新書の本なので、平易な言葉でわかりやすく論理学について学べる。著者によると対象年齢は中学生以上らしい。

 日本語は非論理的な言葉だと言われている。確かに英語は論理的な言葉である。英語の勉強をすると、知らないうちに論理的な思考を身につけることができる。また、明治以前の日本人は論理的な思考を身につけるために漢文を学んだ。なぜなら、漢文は論理的な構文をたくさん含んでいるからである。しかし、どの言語でも非論理的な部分が必ずある。英語や漢文ができることが論理的な思考をできることを表しているとは限らない。つまり、日本語だからといって、論理的な思考ができないわけではない。

 論理的な思考を身につけるためには、言語というより、むしろ、その人がどのような思考パターンで物事を考えるかどうかが重要なのである。その思考パターンはどこで身につければ良いのだろうか?著者はその答えを論理学を学ぶことであると言い切る。例えば、文章を書くためには文法を学ぶ必要がある。それと同様に、論理的思考をするためには、論理学の知識が必須であると著者は述べる。

 現在、論理学は大学に行って初めて学ぶことができる(とはいえ、大学生でも学んでいる人は少ないと思いますが・・・)。しかし、論理学は別に大学入学程度の学力が必須であるいうほど難しい学問ではないと、著者は述べる。中学初年級程度の学力さえあれば十分にマスターできる。もちろん、本書も中学初年級程度の学力があれば読み通すことが可能である。

 論理学は推論の術であると言われている。本書は、論理についての本だから、推論について取り扱っている。例えば、有名な推論に「風が吹けば桶屋がもうかる」(浮世草子)というおかしな理屈がある。

 ある男は以下のように考える。「今日の大風で土埃が立って人の目の中に入ると、目を悪くする人が世間に増える。目を悪くする人が世間に増えれば、三味線がよく売れる。三味線がよく売れれば、猫の皮がたくさんいるから世の中のネコが減る。世の中のネコが減るとネズミが暴れて桶をかじる。桶をかじると桶がよく売れて桶屋がもうかる。」

 以上のような5つの前提から、男は風が吹けば桶屋がもうかるという結論を出す。これは、十分に正しい推論である。なぜなら、推論の形式だけから言えば非難すべきところがないからである。しかし、これらの5つの前提から導きだされた結論に違和感を感じる人も多いだろう。もう一つ例を出す。
 「歯車Aが時計の針の進む方向に1回転すれば、Bは時計の針の反対方向に3回転する。Bが時計の針の反対方向に3回転すればCは時計の針の方向に1.5回転する。それゆえに、Aが時計の針の方向に1回転すれば、Cは時計の針の方向に1.5回転する。」

 さて、これらの例文の違いは何だろうか?2つの例文は形式だけみれば全く同じである。違うのは使われている材料が正しいかどうかである。つまり、推論に必要なのは正しい形式だけでなく、正しい材料が必要なのである。このように推論をするときには形式だけでなく、正しい材料を揃える必要がある。間違った材料には論理が飛躍している場合もあるし、論理そもそもが間違っていることもある。論理的に考えるためには常に細心の注意を払う必要がある。

 本書は論理学の初歩を中学生でもわかるようにシャーロック・ホームズや不思議の国のアリスなどの例を用いながら優しく解説している。本書を読めば、論理的思考の基礎が身につき、自分の思考方法が良い方向に変わるだろう。

↓応援クリックお願いします

社会科学ランキング1位

人気ブログランキングへ

↓ご意見などはこちらまでお願いします。
mugaku36@gmail.com

↓更新情報がわかりますので、フォローお願いします。
Twitter:tagu13


関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
3D映画に対する反発
NEW Topics
「成功者だけが知る、8つの秘密!」
発展途上国における視力低下の問題
音波が創りだすアート―サイマティックス―
生活習慣の改善で遺伝子は良くなる?
使える数学を身につけよう
見方を変えれば世界が変わる?
グロバリーゼーションの影
グロバリーゼーションの光
ビジネス界でクリエイティブな人TOP10
マシュマロ・チャレンジ
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
『プロフィール』

Taguchi

Author:Taguchi
「横国生のブログ~無学三十六計~」に訪れて頂きましてありがとうございます。

Taguと申しまして、横浜国立大学に通っていて、経済や経営を勉強しています。横国は駅から遠いので通うのが大変です。横国について、何か質問がありましたら、メール下さい。勉強以外なら答えられます。

当ブログは「知的好奇心のインスパイア」

を目的として、ブログを書いております。



WordPress板はこちらMugaku36

tumblr→http://mugaku36.tumblr.com/

ご意見などはこちらまで↓
mugaku36@gmail.com



☆コメント大歓迎です☆

 当ブログはリンクフリーです。また相互リンクも大募集中です。相互リンク希望の方はメールかブログの記事にコメント下さい。

『My books』
詳しくはこちらをクリック→ ブクログ
『応援ありがとうございます!!』
人気ブログランキングへ にほんブログ村 経営ブログへ
『カレンダー』
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
『Twitter』
『あしあと』

Page Top
CALENDaR 123456789101112131415161718192021222324252627282930
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。