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創作力トレーニング
原和久著 岩波ジュニア新書



 目次
第1章 言葉のスタイルと出会う(言葉の「かたち」から伝わるもの
ファッションとしての言葉―言葉の特徴をとらえる
違いのわかる人になるために―言葉の観察眼を磨く
表現のエッセンスを記録する)
第2章 創作力を伸ばす文章表現トレーニング(戯曲を書いてみよう―文体を模倣する
詩を書いてみよう―自由な発想で
ポップスの歌詞を書いてみよう―リズムを大切に
漫画を描こう―独自の着眼点で
小説を書き継ぐ―原作を批評する
パロディをつくろう―想像力に遊ぶ)
第3章 情報を伝える文章表現トレーニング(フォーマルな手紙を書こう―気持ちを伝える
企画書を作成しよう―相手を説得する
新聞のコラムを書いてみよう―不特定多数の読者を意識する ほか)



 みなさんは、普段何かを「表現」しているだろうか?大辞林によると「表現」とは、「内面的・精神的・主体的な思想や感情などを、外面的・客観的なかたちあるものとして表すこと。また、その表れた形である表情・身振り・記号・言語など。特に、芸術的形象たる文学作品(詩・小説)など・音楽・絵画・造形など。」である。私を含め日本の学校を卒業した人たちは、詩、小説、音楽、小説、漫画などを自分で制作したという人は少ないだろう。それらは受験勉強の弊害となり、むしろ避けられてきたことだろう。そういった意味で、日本の学生たちの国語体験が、いかに硬直し、想像力を欠いたものであるかと著者は嘆く。

 著者はアメリカで現地の子供たちを教えていた経験がある。そこで、著者が驚いたのは、アメリカの子供たちがごく自然に小説や詩、あるいは日記や漫画などを楽しみながら書いている光景だった。これが日本だったら、学校で詩など書こうものなら、変人の烙印を押されるかもしれない。こう考えると日本の子供たちの言語生活は貧しいと考えざるを得ない。

 アメリカの学校で教えていて著者が驚いたことはもう一つある。それは文学作品を教えるときには必ず、そこで使われている表現の技術も教え、その技術を使って自分自身の作品を創作させるという、いわば実践トレーニングを、「美術」「音楽」「社会科」などの他教科とも連携しながら行っていることである。つまり、文学作品を読解した後には、必ず表現の技術を分析し、そして分析した後には、その技術を本当に自分のものにできたかどうかを確認するためにオリジナル作品の創作をする、という一連の流れがあらかじめ用意されている。著者が出会った現地の先生によると、どの学校でも12年間継続的にそのようなトレーニングを行っているらしい。一方、日本の教育では、表現の技術を教えることはあっても、それを実践に移すことはあまりないだろう。この練習だけして、試合はしないという教育方法は、日本の子供たちの言語生活の貧しさに拍車をかけていると私は思う。受動的で退屈な授業を、能動的で想像力を発揮できる授業にする必要があるだろう。

 日本の教育で重視されているのは、「理解力」、「正確さ」であって、「想像力」「発想力」「表現力」はほとんど無視される。私の感覚では以下のように感じる。
 
 理解力、正確さ>>>授業態度>>>想像、発想、表現力

 幸い、中学、高校時代の私は想像力が皆無だったので、この評価スタイルは私にとって大歓迎だったが、日本全体のことを考えると、首を傾げる部分がある。なぜなら、教科書に載っている文章の読解から一歩進んで、そこから受けた自分の感情や考えを誰かに表現してみることこそが、社会生活を送る上でとても大切な部分だからである(著者の意見であるが私も同感である)。著者は、何かを発想し、想像力を働かせてオリジナルの作品を創造し外に向かって表現する力のことを「創作力」と呼ぶ。この「創作力」は今までに取り組んだことのないものにチャレンジする精神と、実際に時間をかけて作品制作に取り組んでみようとする意志によってはじめて生み出される。

 本書では、学校で学ぶ文学作品を題材にして、その読解によって得られた感動や考えを自分自身の表現方法で他人に伝えるための文章表現における技術や創作のヒントを紹介している。また、詩や脚本、小説などの文学作品を始め、漫画、手紙、新聞コラム、企画書、宣伝文なども題材として取り扱っている。学生に限らず、自己表現が苦手な大人にも読んでもらいたい本である。

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Comment
22
情報ありがとうございます
はじめまして。
こういう本を探していました。
早速取り寄せてみます。

23
Re: 情報ありがとうございます
コメントありがとうございます。

お役に立てて嬉しいです。良い本ですので、是非見てください。

これからも当ブログをよろしくお願いします。

> はじめまして。
> こういう本を探していました。
> 早速取り寄せてみます。

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